プロフィール

 丸山 辰雄さんは、一般住宅屋根や工場・事業所、店舗など鉄骨構造物の屋根葺きをはじめ、日本住宅の伝統的な雨樋(あまどい)の一枚取り手加工のほか、鬼板製造(鬼瓦浮き彫り)での技術でも高い評価を得ている「折板工法」草分けの一人。県知事表彰のほか、建設大臣と労働大臣表彰を受けている。
 学校の体育館のアーチ型屋根などに使用され、既に解体されてしまったが、上越厚生南会館の屋根を手がけたことも。

産業分類 生活密着型技術
認定年度(平成) 平成12年
マイスターの分野 建築板金
氏名 丸山 辰雄
ふりがな まるやま たつお
性別
生年月日 昭和13年12月23日
住所 上越市土橋

作品

丸山さんの作品の一部をご紹介します。

銅板製夫婦鶴

 丸山さんの近年の代表的技術である銅板製夫婦鶴。
 「業界は一人親方も多い。仕事のない冬場の閑銭につながれば」と自ら開発を行って平成15年に完成させた技術で、13のパーツを組みあわせて作る。随所に板金工に必要な技術が入っており、技能に差異がでる難しい仕事でもある。「この赤みがかかった色合いを出すのに素材をはじめ苦労した」と振り返る。
 この金属製「夫婦鶴」の施工法・技術の後進への伝授にも力を入れており、韓国・浦項市にも寄贈された。
真光寺の鬼瓦

 鬼瓦浮き彫り技術も多くの実績を残している。丸山さんの技法は「小田原鬼浮彫」と呼ばれるもの。「切り出し」「打ち出し」「浮出し」の三加工法からなる。図案おこしから鋏(はさみ)の使い方、ハンダ付け、駒の爪、タガネ、ダクトなど様々な作業が含まれている。
 上の写真は平成19年07月に落慶した真光寺の鬼瓦。幅が3メートル、高さが2.5メートル、そして重さが400キロにも及ぶ巨大な鬼瓦は、地域最大級となり大きな話題となった。
財団法人 自治総合センター