プロフィール

 佐藤さんは広告美術技能士1級。アクリ電飾看板、立体的に仕上げるチャンネル文字、彫刻文字、シルク文字、FRP造形ディスプレイなど、多彩なサイン技術を持ち、この道50年の達人。子供のころから絵や文字を書くことが好きで「看板屋になるのは自然なことだった」と笑う。しかし、今はコンピュータで看板をつくるのが当たり前になっており「昔は筆一本で字を書き、飯が食えた。でも今は、設備投資をすればだれでも看板屋が開ける。職人がいらなくなり大変残念」とさびしそうに語る。
 コンピュータの時代だが手書きの要望もあり「手のぬくもり、感触、心やすらぐような温かみが求められている限り、サインの仕事をがんばっていきたい」と意欲を持ち続けている。

産業分類 生活密着型技術
認定年度(平成) 平成10年
マイスターの分野 広告美術
氏名 佐藤 洋二
ふりがな さとう ようじ
性別
生年月日 昭和12年1月1日
住所 上越市仲町3丁目

作品

■FRPでつくった鬼の顔

 FRPはFiber(繊維)Reinforced(強化された)Plastics(プラスチック)の略でガラス繊維などを液で溶いたものに硬化剤を入れてできる材料のこと。
 佐藤さんが木などでつくった原型に石膏と同じように液を流し込むと2、3時間で固まる。この要領で案内看板やトーテンポール、店内に飾る疑木などを仕上げた。形が完成すれば、水性絵の具でもペンキでも塗ることができ、材料費も安価なため多くの注文が寄せられた。
■シルク印刷に使用する型枠

 繊維や金属などに文字や絵柄を印刷するシルク印刷の技術も佐藤さんの範ちゅうで、要望に合わせて型枠作り、原画づくりから手がける。
■看板

 佐藤さんが製作した縦、横1・8メートルの看板。上越産業フェアに展示されマイスター制度を紹介したもの。
■佐藤さんが大事にしているジョロ

 銅製の筒で先が極細になっており、上から絵の具などを入れ、線を引く道具として以前使われた。
財団法人 自治総合センター