作業風景


 柳沢さんは自宅にアトリエを構えている。
作業現場
柳沢さんの作業机

 ただの銀の素管が「フルートの銀」に生まれ変わる場所。
 頭部管の歌口を開ける作業は「経験と勘」が頼り。音質を左右する重要な部分は「削りすぎる直前が一番いい。手が削ってくれる」とのこと。
 本体は数多くの細かいパーツがある。ある程度の形にできているパーツ一つひとつを、奏者を思いながら削り磨き上げる。
作業をする柳沢さん

 楽器職人としてマイスターを超え“芸術家”の称号を得ていたハンミッヒ氏から得たことは多い。惜しげもなく教えてくれたその技術を取り入れる。
 「楽器は奏者が育てるもの。くせがあってはだめ」とも話す。楽器は奏者にとっての“分身”。吹奏感覚を良くし、その人に合った楽器をつくっている。
財団法人 自治総合センター